ポケモンXY感想−39話目
第40話「セレナVSサナ! ポケビジョン対決!!」
いつの間にか終わっていたサマーキャンプ2日目は釣り大会。地味に水族館館長に貰った釣竿が再登場し、今回は割と大漁のよう。トロバが体長14mものホエルオーを釣り上げると言う、海岸ではとうてい不可能に近い成果を上げ、チーム・ゼニガメが現在トップ。サトシたちチーム・ケロマツは同率3位らしい。
そんな模様は、プラターヌ博士とジョーイさんとの会話で振り返っていたが、この図、博士が口説いているようにしか見えん。……ダメだ、“ミナミちゃん口説き事件”が頭から離れない。
3日目、サトシたちは朝からランニング。その先導はセレナで、この日の種目がポケビジョンであることから、相当張り切っている様子。
ツナギの上半身部分を腰に纏めるというスタイルだったが……あの……、映画で着てたジャージの方が良いのでは?
ランニング後の朝食は、やはりロケット団お手製メニュー。
サナ 「美味しぃ〜!」
セレナ 「ちょっと変わった味だけど……美味しいね!」
サトシ 「うん……ピカチュウはどうだ?」
「ぴかぴかちゅ〜」
まさかのセレナ無視である。
トロバ 「味わったことのない味覚です。きっと、素材の味なんでしょう。作り手の心を感じます!」
大絶賛! もうロケット団、転職した方が良い気がする。
コジロウ 「嬉しぃ〜もっと褒めてくれ〜」
ニャース 「ロケット団をクビになってもどこでもやってけるニャ〜」
おいそういうのは視聴者が抱く感想であって、当の本人が言うのはマズいだろ!
そして好評につきギャラアップ! これまでの傾向からして、ロケット団は相当な稼ぎを得ると、とんでもないメカを作る可能性がある。……これダメなパターンや。
そして、3日目のプログラムの説明が始まる。
言わずもがな、それはポケビジョン。例として取り上げたのは、プラターヌ研究所のポケビジョン。この日のために録っておいたのか!?
完全にプラターヌ博士のイメージビデオです。このひと何歳くらいだろう?
マーベラス 「ありがとう、ありがとう。盛大な拍手、感謝の極みだよ」
……なんかこう、これまでの積み重ねと言うか行いからか、博士のちょっとした言動が妙に面白く感じてしまうのは自分だけではないはず。プラターヌ博士、オーキド博士以上にキャラ立ってるぞ!
……そんなこと考えてたら、CM前のポケモンクイズの声がオーキド博士という偶然。本人も危機感覚えているのだろうか(違)
セレナが考えるポケビジョンのテーマはコチラ。
セレナ 「仲間たち!」
サトシ 「仲間たち?」
セレナ 「今回の主役は、この5体よ!」
……うん。それだけの説明なら、イラストいらなかったね。けど、画力が年頃相応な感じで良い。
セレナ 「綺麗にトリミングして、ポフレも用意するから、みんな、頑張ろう!」
サトシ 「よしっ! 1番狙おうぜ!」
シトロン 「今まで旅で経験してきたこと全て、今回のポケビジョンに活かせる訳ですからね」
セレナ 「うん!」
シトロン 「僕も、過去の反省を活かして前に進みます!/……ポケウッドスター改!」
おいやめろ。やめるんだ。そもそもその機材を使うのは不公平じゃないのか? 爆発リスクで相殺するつもりなのか?
サトシとシトロンは“マシン改”の調整をするとのことで、セレナとユリーカは分かれてポフレ作り。
ユリーカ 「なんか難しい〜」
セレナ 「はいっ」←さくらんぼチョイ乗せ
ユリーカ 「わぁっ! 可愛い〜!」
一言言うと、お前の方が可愛い。なにそのブルーエプロン。ユリーカ関連では、こういうポケモン小物が多用されるので、見ていて楽しい。
とここで、隣のブースにいたサナが登場。
サナ 「ねぇセレナ! サナの一番新しいポケビジョン見た?」
……おーいこれ女子トーク始まる流れだぞ。
ユリーカ 「エルさんの、新しいポケビジョン?」
セレナ 「ううん、まだ見てないな」
サナ 「すっごく可愛いよ! 絶対見なきゃ損! エルのフォッコ、テールナーに進化したんだから!」
セレナ 「エルさんのフォッコが!?」
サナ 「でもホントに凄いよね〜エルは! ポケモンパフォーマーになって一気にメジャーになったのに、原点だからって定期的にポケビジョンをアップしてくれてるんだもん!」
ユリーカ 「……パフォーマー?」
サナ 「知らないのユリーカ?」
ユリーカ 「知らな〜い」
サナ 「じゃあ、ポケモンパフォーマーが集まる、女の子だけのチョーキュートな夢の祭典、トライポカロンは?」
セレユリ 「それも知りません……」
サナ 「もぉ〜何にも知らないんだから〜。トライポカロンは……」
・各地で開かれている、パフォーマンス大会
・その大会に参加するトレーナーを、ポケモンパフォーマーと呼ぶ
・トライポカロンのプログラムは2つ
・1つはテーマパフォーマンスで、ポフレ作りやトリミングなど、各地で内容は異なる
・2つ目は共通で、フリーパフォーマンス
・各大会で3回以上優勝すると、マスタークラスに出場できる
・マスタークラスで優勝すると、カロスクイーンの称号を得る
サナ 「……エルは今、そのカロスクイーンなのよ!」
セレナ 「カロスクイーンかぁ。なんか憧れるよね!」
ユリーカ 「うん。……でも、バトルはしないの?」
サナ 「バトルは無し。ポケモンとトレーナーのパートナーシップを、バトルとは違う形で表現するようになったものだから」
ユリーカ 「サナはパフォーマーしないの?」
サナ 「やるやる! ただいまキュートに研究中! パフォーマンスを磨いて、エントリーして、目指すはもちろん、カロスクイーンよ!」
……女子トーク長いわ!
しかも、おおよそがエルの紹介だったわけで、今後、エルは重要キャラとして登場するのだろう。
それよか、トライポカロン=女の子だけの祭典ってところが引っかかる。これ、サトシが女装して出場するパターンだわ。
“マシン改”の調整が終わり、撮影に入るセレナたち……だが、まずはロケハン。サトシを用いて、ロケハンの意味を子供に説明する脚本に好感が持てる。
良い場所を求めて歩き回るあまり、キャンプ場からどんどん離れていってしまう。
シトロン 「キャンプ場から離れ過ぎじゃないですか……?」
ユリーカ 「セレナ〜探してるだけで1日終わっちゃうよ〜」
考えてみると、夏真っ盛り、場所探しでさんざん歩き回ると言うのは、なかなか酷である。
セレナ 「それもそうね……」
サトシ 「どうする?」
それに文句言わないサトシはなかなかの紳士。
と、少し先に、花の咲く広場が。
セレナ 「あぁ! ねぇ、あそこなんてどぉ!? お花が咲いてて、見てきた中で1番良いかも!」
そう言って駆け出すセレナ。
サトシ 「あっセレナ!」
セレナ 「あそこを見たら終わりにするから!」
……で、足を踏み外す。
とっさにサトシはセレナの手を掴んだが、虚しく2人とも、崖下に落下した。なんかとてつもない地形だったぞ!
セレナ 「大丈夫サトシ!?」
サトシ 「あぁ。セレナは?」
セレナ 「私は、大丈夫……」
「ぴ〜か〜ちゅ〜!?」
おいピカチュウどうやって降りて来た?
脱げてしまったセレナの帽子を手渡すサトシ。お礼を言われ、鼻を擦りながら「へへっ……」と言うサトシが男前……だが、実は足を捻っていて、その場に蹲る。
電撃浴びたり、燃やされたり、タックルされたり、締め付けられたり、毒状態になったり、エスパーワザ喰らったり、ミューツーに殴りかかったり、飛び降りたり、窒息しかけたり、石化したりしたサトシが、足を捻る――。やっと人間らしい一面を見せてくれた。
自分のせいだと心配するセレナだが、サトシは大丈夫だと繰り返す。ホント男前やなサトシさん。
シトロンとユリーカは救助を呼びにキャンプ地へ戻り、しばし、サトシとセレナだけに。
セレナ 「サトシ……本当にごめんね……」
サトシ 「もういいよ」
自分のハンカチを小河で冷やし、サトシの足首に当てるセレナ。今度はセレナがハンカチを使う番か。
セレナ 「どう? 少しは腫れが引くと思うんだけど……」
サトシ 「ありがとう、セレナ」
彼女の表情からして、サトシを怪我させてしまった責任を感じているのは明らか。少しでも楽にしてあげようと手当てするセレナ、実に女の子らしい。(足首ごと小河に突っ込んだ方が効果あるんじゃないかという野暮なツッコミはしない)
救助が来るまであとどれくらいだろうか。サトシが切り出す。
サトシ 「オレさ、このキャンプでやったこと、バトルで役に立つんじゃないかって思ってるんだ」
セレナ 「昨日の釣り大会も……今日のポケビジョンも……?」
サトシ 「もちろん! 無駄なことなんて一つも無いと思う。オレ達の旅全部が、カロスリーグ優勝に繋がるんだ! だからもっともっと頑張らなくちゃ」
凄い良い事言ってる。10歳とは思えない考えだ。やはり17年間も旅する人間が言うことは違うな。
もっとも、これはXY編だから言える会話だとも思う。ビオラ戦が良い例だが、一見気に留め無いようなことでも、サトシはバトルに応用する。彼のバトルスタイルには、このような信念があったのか。
セレナ 「サトシは頑張ってるよ……十分なくらいに……」
サトシ 「ううん。まだまだ。これくらいじゃ夢は叶わないよ」
セレナ 「夢って……」
サトシ 「ポケモンマスターになることさ!」
セレナ 「そっか……やっぱり凄いね、サトシ……」
サトシ 「え?」
セレナ 「ううん! ……もう1回、冷やすね」
サトシ 「ありがとう」
これ今回はサトシ優勝するんじゃないかと勘ぐってしまうほど、ポケモンマスターをアピールしている。対してセレナは……。
セレナ 「夢……ちゃんと持ってる……」
サトシ 「どうしたんだよ急に?」
セレナ 「私のやりたいこと……夢って何かなって、時々思ってたんだ」
サトシ 「いいじゃん焦んないで! ゆっくり見つければ」
「ぴぃかぁ〜」
時々描写されていた、セレナの夢に対する想い。ビオラ戦前にもセレナはサトシに語っていて、その時も、ゆっくり見つければいいと言われていた。
トリミアン回では、トリミングに励むジェシカを、「夢中になれるものがある人って素敵だなぁ」と呟いていたし、どこか焦っているようにも見えるセレナ。
そこで今回のサトシの回答。焦っているセレナを見通しているような感じだ。楽観的と言われればそれまでだが、長い旅を経験しているサトシだからこそ、焦らず旅の中で探せば良いと言えるのだろう。
「ふぉっこ〜くぉ〜!」
セレナ 「フォッコ……」
サトシ 「フォッコが一緒に夢を見つけようってさ!」
「ぴかぴぃかちゅ〜」
セレナ 「ポケモンと見つける夢か……」
ポケモンと見つける夢……これは、トライポカロン参加への一押しになるのだろうか。
調理師のはずのロケット団に救助されたサトシたち。
プラターヌ博士の靴がどう見てもスリッパなのはさておき、ポケビジョン撮影開始。
回り道して例の花畑に到着し、セレナは言う。みんなに迷惑かけた分、最高のポケビジョンを作る、と。
撮影シーンすっぱりカット!
その夜、予定通り上映会が行われた。
チーム・ゼニガメ。
『……ポケモンの知識は誰にも負けない、トロバです! / ……パートナーは、ダンサーを目指すティエルノ! / ……夢はポケモンパフォーマー、紅一点のサナを、よろしくね!』
これお前らのアピールじゃねーか!
チーム・ケロマツ。
例の花畑で撮影した内容は、ピクニックに来たと言う設定、そこで転がり落ちていくポフレを追うポケモン達だが、ハリマロンが食べてしまうと言う、ポケモン達の性格を、自然体で表したものだった。自然体ハリマロン=トラブルという構図が成り立つ訳だ。
これ、セレナのポケビジョンとして流用できそうな構成だ。もう少しサトシ達を目立たせてあげても……。
結果発表までの間、セレナとサナは海岸に下りていた。
セレナ 「ポフレのアイデアはね、今日の私のヘマがヒントだったんだ……」
サナ 「えぇ? そうだったの?」
セレナ 「サトシがね、経験したことに無駄なことは何もないって」
サナ 「へぇ〜。サトシがそんなことを〜」(あ、この子サトシに惚れてるな……)
セレナ 「ねぇ、私もトライポカロン見てみたい。ポケモンパフォーマーがとんなことをするのか、凄く見たい!」
サナ 「じゃあ一緒に行こうよ!」
セレナ 「えぇ!」
やはり、セレナはポケモンパフォーマーになる道を選ぶのか。本人に自覚は無いだろうが、サトシに背中を押されたことで、何か動いてみようと思ったのだろうか。
海岸を見渡せるウッドデッキに、サトシが駆けて来た。ポケビジョンの順位発表があるらしい。……足治るの早いな。
結果、セレナの作ったポケビジョンは堂々の1位。やはり、ポケモン達の個性を感じられたところが評価されたようだ。
サナたちのポケビジョンは、まさかのランキング圏外。そりゃまぁ……。けど、サナが落ち込むような素振りを見せなかったので一安心。負けを素直に負けと認められる子なんだろうな。
現在、チーム・ケロマツとゼニガメが13ポイントで同率1位。残り2回、総合順位も気になるところだが、キャンプ終了後にセレナがどう動くのかも、非常に気になるところである。
● 総括
トライポカロンという新たな設定が登場し、セレナの向かう先に一定の方向が見えて来た、サマーキャンプ3日目。第6話以来となるサトシとセレナの夢の語らいは、お互いの目指すところを再確認させる、一つのキーポイントになったに違いない。
……だからこそ、今回の作画の荒さは非常に残念でならない。
● おまけ
名探偵コナンの名シーンを彷彿させるアングルだった。