ポケモンXY感想−32話目
第33話 「呼び合う心! 波動の向こうへ!!」
久々にオープニングBGMからスタート。アレンジされているとは言え、やっぱりポケモンと言えばこのBGMだ。
サトシとコルニのバトル練習からスタートし、相変わらずルカリオは自主判断攻撃。それを良いぞとみていたコルニはハッとする。これじゃダメなんだと。ルカリオの方も「あっやべ……」的な表情を浮かべた。
やはり、長年染みついてしまったバトルスタイルを変えるのは難しいようだ。
バトルは中断してランチタイムに。
OP終了早々サンドウィッチにかぶりつくサトシだが、……何か固い音しなかったか?
リンゴにかじりつくような……サンドウィッチに似つかぬ音が聞こえたのは気のせいなのか?
まぁ卵サンドに卵の殻が混入してたんだと納得し、「私も手伝ったよー」と はしゃぐユリーカ、ルカリオ好みのポフレを作るセレナ、それにサンキューするコルニと、もうなにこの家族!? ホントこの子たち仲良くて和む。
コルニのこれまでの特訓の話題では、メガ進化したデンリュウと戦った〜とのこと。……まさかシトロン親父の登場か!? と思ったのは自分だけでは無いはずだ。
そして、相変わらずロケット団はそれを盗み聞き。
ムサシ 「デンリュウもメガ進化するのね」
コジロウ 「ますます興味が掻き立てられるな」
ニャース 「ニャーもメガ進化するのニャ。どこかにきっと専用の石“ニャースナイト”があるに違いないニャ」
以下、作戦の話。
ニャースは何故そこまで自分がメガ進化すると思ってるんだよ。そしてムサコジ突っ込んであげよう、ニャースのメガ進化発言に何らかの反応してあげようよ!
ランチを終えたサトシたちは、ムスト山への近道として洞窟経路を選択。まぁ迷うんだろうな。
しばらく進んで分かれ道。
サトシ 「どっちに行ったらいいんだろう?」
シトロン 「なんだか迷路みたいですね。迷ったら大変です」
コルニ 「Don't worry! こういう時は迷わず選ぶ! こっちだ!」
いや……英語が出て来たのに押されがちだけど、普通調べるよね? 迷わず選ぶじゃなくて調べるよね? 選ぶってか即決だったよね?
前々話のセキタイタウンでもそうだが、やっぱりコルニは突っ走る性格なんだなと改めて実感。サトシがまともに思えるくらいだ!
一方ロケット団。
コジロウ 「この洞窟には、オンバットが生息してるようだ」
ムサシ 「あ、アタシ良いこと思いついた」
コジロウ 「そぉれは良いな!」
ニャース 「抜群の作戦なのニャ」
ムサシ 「……まだ何も言ってないけど?」
言ってなかったんかい!? 何故そこまで平然と良いと言い切れたのか。
で、オンバットをマーイーカで驚かしたところ、天井にかなり張り付いていたらしく……大混乱や!
そう言えばコウモリって洞窟の天井に密集してるイメージがある。
で、案の定、サトシたちの元へもオンバットの大群が押し寄せる訳で……見事に2グループに分かれるのであった。
サトシ、セレナ、ユリーカ、ルカリオ。
シトロン、コルニ、ピカチュウ。
互いに探し合うが見つからず、時間だけが過ぎていく。
両チームとも、捜索は翌日にまわすことにしたが、この時ロケット団も作戦を翌日にすると言う良心的な展開に。なかなか話のテンポが良い。
ピカチュウ 「(デデンネと電波のやり取りで分かるのに……)」
ルカリオ 「(その気になれば波動でコルニの居場所わかるのに……)」
シトロン 「(探索装置くらいすぐ造れるのに……)」
この後、サトシチームで何か面白いことが起きるような気がしたが、そんなことは無かった(笑)
ユリーカ 「お兄ちゃんチャンスには弱いけど、ピンチには強いから」
何気に名言だと思う(笑)
しかしそれと同時に、いざと言う時は兄を頼りにしていることが伝わってくる発言でもある。
むしろ重要なのはシトロン&コルニの方。
ご飯を食べようとしないピカチュウ。
シトロン 「サトシのことが心配なんですね。でもしっかり食べなきゃだめですよ。明日サトシ達を探すんですから」
コルニ 「そうよ」
そう言いつつも、本心はルカリオのことが心配で仕方がないであろうコルニ。がむしゃらにパンにかじりつくコルニは、あたかもピカチュウへの言葉を自分に言い聞かせているようだった。
ルカリオのことを想って眠れないコルニ。
コルニ 「私たち、小さい時からずっと一緒だった。ルカリオになってからも」
シトロン 「まるで、サトシとピカチュウみたいですね」
コルニ 「そうなんだ」
※コルニを12歳、小さい頃を5歳くらいと仮定すると、
A説:コルニとルカリオ約7年 > サトシとピカチュウ約1年
B説:コルニとルカリオ約7年 < サトシとピカチュウ約17年
ここから先も、シトロンとコルニのシーンが続く。
コルニ 「おじいちゃんの言ってたこと……正直まだ分からなくて……」
シトロン 「おじいさん言ってましたよね。ルカリオは、波動をコントロールできていないって」
コルニ 「最初だからよ」
シトロン「だけど、コルニの言うことを聞かなかったのは……コルニの声が聞こえなかったからでは?」
コルニ 「私の声が……ルカリオは、波動が強くて、声が聞こえないくらい苦しんでいたんだ……!」
シトロン 「はい……」
コルニ 「おじいちゃんの言ってた通りだ。お互いを分かってると思い込むあまり、ルカリオの気持ちを……」
シトロンの考えは正解だったようだ。ルカリオは「言うことを聞かない」のではなく、「声が聞こえなかった」。そしてその原因は、強くなりすぎた波動の力でルカリオがいっぱいいっぱいだったから――。
納得の理由だ。同時に、ある意味安心した。ルカリオの命令無視が、リザードンのような原因では無いことが判明したからだ。コルニ編は、物事の背景、理由付けが本当に上手い。
それを見抜いたシトロンも案外凄い。やはり普段はアレでもジムリーダーなんだなと実感した。……ジムリーダーの男女でこんな風に語り合うの、タケシとカスミ以来のような気が……?
翌朝。
サトシチームは雑用担当ヤヤコマを、久々に投入。……ホント久々や。コルニたちを探しに出させるが、ヤヤコマとコルニって……何気に直接まだ会ってなかったりする。
コルニ達も出発しようとするが、朝一でロケット団の襲撃が。これは鬱陶しい。
すぐさま戦闘態勢に入り、シトロンはホルビーを繰り出す。ホルビーも出番が少な気味で、XY勢の活躍が不安視されている今日この頃。ここはコルニをかばって大活躍……と思いきや、ロケット団側のポケモン達がメカで武装しているではないか。
ムサシ 「メガ進化ならぬメカメカ進化!」
シトロン 「メカでパワーアップするなんて邪道です!」
コジロウ 「ハァイ! パワーアップしたマーイーカを見て驚け!」
時たまコジロウのテンションが心配になることはスルーしておいて、ロケット団側のポケモンは、いかにも怪しいメカで着飾ったメカメカ進化。その見た目とは裏腹に、攻撃、スピードとも大幅強化されていて、ホルビーがあっさりダウン。続くハリマロンも大した動きは見せられず、何かもうシトロンのジムリーダーのプライドを心配したいくらい散々な流れに。
そしてこの後、かなり珍しい展開になる。
それは……コルニがピカチュウでバトル! 他人がピカチュウを使うって流れはなかなか無い。
と言っても、メカメカ進化に敵う訳でもなく、状況は依然悪い。
コルニ 「行け! ピカチュウ!」
ピカ 「……え?」
シャドーボール直撃!
コルニ 「そっか……ゴメン。ワザの名前言わないと分からないよね……」
ピカ 「勘弁してくれよお嬢ちゃん」
ここでも、コルニがルカリオの自己判断に頼り過ぎていたことが浮き彫りになった。
※ところで上の画像、コルニが消火器背負ってるように見えませんか?
そうこうしているうちに、ヤヤコマがコルニたちを発見、サトシたちの元へと戻る。
一方のサトシたちは、何かに反応して駆け出したルカリオの後を追って森を突き進む。きっとルカリオは、コルニの何かを感じ取ったのだろう。
そのうちヤヤコマと合流。……ヤヤコマ実質不要だった?
舞台は戻り、ニャースがキーストーンを奪おうと“みだれひっかき”でコルニに迫る! ……まさかの人への直接攻撃ですよ。
それを受け止めたのは、颯爽と登場したルカリオ。これでもう一安心だ……と思いきや、メカメカ進化がある限り、状況は悪いままだ。サトシの指示するピカチュウでさえも、突破することが出来ない(特にソーナンス)。
こうなってくると、打開策は一つしかない。……メガ進化。一瞬は躊躇するコルニだが、皆に諭されてメガ進化に踏み切った。
……が、始めのうちは順調だったものの、途中で暴走モードに。必死で呼びかけるコルニだが、メガルカリオに声は届かず、“ボーンラッシュ”でコルニに迫る。
その間、ルカリオは葛藤する。彼の心の中は深い靄に包まれ、何をどうすればいいのか分からない。そんな中、耳を澄ませば聞こえてくる、コルニの声。必死の叫び声だ。その声は光の道しるべとなり、ルカリオを呼び覚ます。
コルニ 「ルカリオ! 私の声を聴いて!」
それは、コルニの変化だった。昨夜シトロンから指摘された、ルカリオに自分の声が届いていないという真実、ルカリオのことを分かったつもりでいたと言う反省。
それらを全て込めた、しっかりとした、力のこもった叫びだった。その叫びが、ルカリオに通じたのだ!
……そんな良いシーンで、な〜んで試写会テロップ出すかなぁ。
それと、ルカリオの靄の中のシーンは、映画のワンシーン(霧の中サトシ達が乗った車を案内するところ)を彷彿させた。
こうなってしまえばもう大丈夫だ。
ムサシ 「あれ〜? なんだか雲行きが怪しいかなぁ……?」
その割にはやけにコミカルに言ってるじゃないか。
そもそもパワーは格段に向上しているのだ。ルカリオの“ボーンラッシュ”により、ロケット団を撃退した。
これで終わりかと思いきや、メガルカリオが再び暴走モードに入る……と思いきや、力尽きたルカリオ。
まだまだ波動をコントロールしきれていないことの表れだ。
今後どうやってそれを克服していくのか、これからの課題を明示して、話はラストをむかえた。
しかし、必死に呼びかければ、ルカリオはそれに応えてくれる。……それが分かっただけでも、コルニとルカリオにとっては大きな前進なんじゃないかな。
● 総括
シトロン良い仕事した。ロケット団のテンション高かった。
コルニとルカリオの問題と前進を描きつつ、お馴染みのテンションのロケット団を組み込んだ日常回。これはこれで、上手いこと1話にまとめ上げたなと言う印象だ。
果たして次回、コルニとルカリオに、どのような展開が訪れるのだろうか。今後の予告を見る限り次で一段落っぽいので、期待度も大きい。