ポケモンXY感想−21話目

第21話「デビューです! セレナとフォッコポケビジョン!!」


 ポケビジョン――。
 ポケモンやトレーナーとのアピール動画を、ネットにアップしてランキング形式で発表するものである。

 ビビヨン密輸回に続き、ネットの概念が登場。それに顔出しでアップするって……現実世界でいう“踊ってみた”とかに相当するものが、ポケモン世界にも登場。もうね、色々と新しい方向に進んでいくアニポケXY。

 とある町のポケモンセンターから、話は始まる。スクリーンに映し出されたポケビジョンベスト10、その4位にランクインしたのは、“イワークで本当にビバーク”!
 ……あぁ、無印の“イワークビバーク”。その頃は小学生だったなぁ。確かポケモンショックでポケモン存続の危機に直面して、その間に放送できなくて番外編扱いになってたような気がする。サトシの自業自得とは言え、なかなかの感動回だったと、ガキの頃の自分でも思った記憶がある。
 なお、同作では“イワークで”ビバークはしていない(ヒトカゲが横穴作った)。今回の“本当に”という謳い文句に、今回はちゃんとビバークしたぜ! 的な意味合いがしたようなしないような。何はともあれ懐かしい物を出してきたものだ!

 そして注目の第1位は……エルとフォッコ
  サトシ「ホント可愛いな!」
  セレナ「えっ……」
  サトシ「フォッコ!」
  セレナ「なんだ……」
 この第一声を聞いたとき、まさかサトシが女の子を可愛いと言うはずがない! と思ったら、案の定フォッコの方だった。焦るセレナがちょっと可愛い。
 エルのフォッコにメロメロのハリマロンは、やっぱりそういうポジションなんだと改めて実感。
  セレナ「フォッコも負けてないもんねー」
  ユリーカ「って言うか、セレナもエルさんに負けてないよね!」
  ↑これサトシが言ったらセレナどんな反応したんだろう?

 そんな訳で、都合のいいことにここのポケセンポケビジョンを撮影できる設備があるらしい。さっそくセレナは撮影開始。サトシも誘うが、ザクロ対策で特訓したいとのこと。確かに、DPでヒカリがコンテストの練習中はバトル練習してたもんなぁ。

 で、何故かシトロンの紹介ムービー作成を持ち出すユリーカ。ホント、この子はそういう回転が速い。シトロンがガチガチなのはある程度予想できたが、ホルビーもそうだったとは、意外だった。ハリマロンはまぁ、想像通り。

 続いて皆さんお待ちかね、セレナの撮影へ。
 ここでシトロンの発明品のお出まし。映画撮影マシン! ポケウッド並みの撮影ができるとかなんたら。ポケウッドなんて……一時期BW2で嵌ったっきり存在を忘れていた。
  セレナ「科学の力て凄いわね……」
 何か若干呆れ気味ながらも、今回はセレナが“科学の力”発言担当だったのか。
 まぁシトロンの発明品と言う時点で嫌な予感しかしないのだが、案の定、暴走開始。制御が効かなくなり、セレナとフォッコを追い回す。

 一方サトシは、離れた場所で特訓していた。ピカチュウ達とランニングしていると、撮影マシンに追われるセレナと、それを追うシトロンたちの姿が。
  サトシ「セレナたち撮影頑張ってるな。やっぱ科学の力ってスゲーや」
 おぉ、サトシも言うか。それよか、これ撮影に見えるのか……?
 で、マシンを止めるためにピカチュウの“エレキボール”が炸裂。マシン大破、セレナ&フォッコは爆風で真っ黒に。
 それに怒ったフォッコは“火の粉”を発射、サトシに直撃。綺麗好きだから汚されてご立腹の模様。尻尾が汚れて嫌がってた10話の設定は、単発設定では無かった。

 アニメっぽく泣いてるシトロンが意外と可愛かったり。


 着替えたのは、絶賛予告中だったフォッコ衣装。そもそもテレビ予告欄が“セレナはコスプレ!?”とか書いてあるもんだから、狙ってるとしか思えない。水着より先に過激な衣装を出してきたか……。


 そしてこのサトシの無表情。
 シトロンや、普段(- -)なケロマツもそれなりの反応しているのに、何が原因でそこまで無反応を貫き通せるのか逆に聞きたいくらいだ。まぁそれも“サトシだから”で済ますことができるので笑えない。解釈の仕方によっては見惚れてるように見えなくもないが、サトシだからそれは無いだろう。

 さて、ここからはオープニングテーマ“V(ボルト)”のアニメ初演奏部分を聞きながら、撮影ダイジェスト。セレナのフォッコの鳴き声が地味に上手かったり、反射板粉砕して謝ったのかと心配したり、フォッコの毛繕いするエプロンセレナが結構可愛かったり、なんやかんやで撮影終了。

 ここで、編集装置が壊れたため、視聴者から見ればロケット団以外の何者でもない3人に編集を任せることに。ムサシの女優設定復活、何故コジロウの口調はいつもこうノリノリなのか、スピルニャースとか本人見たら怒るだろ等々、勝手に突っ込む。ポケモンは映画ネタになると吹っ飛ぶ傾向がある……ような気がする。
 ※スピルバーグ……“ジョーズ”“E.T.”“リンカーン”等で有名なアメリカの映画監督。親日家なんだとか。

 あっさりとピカチュウデデンネフォッコが捕まり、気球で逃げるロケット団。雑y……ヤヤコマが追跡すると想像できそうなものの、適当な岩場でピカチュウ強奪の祝賀会を開く。

 乾杯〜!……って何故ソーナンスはバケツなんだよ!?
 口の大きさや手の長さを考慮すると紙コップは不自然だったのか、バケツで飲み干すソーナンス。そもそも中身なんだろう。

 そして ちゃっかり檻を抜け出したピカチュウ達。フォッコが使ったワザが明確には分からないことはさておき、綺麗好きなフォッコが、水たまりを嫌がって逃げれないと言う事態が発生。綺麗好き設定がここで活かされた。

 なんだかんだでロケット団の元に辿り着いたサトシたち。それを目の当たりにしたセレナは、綺麗好き過ぎる一因が自分にあることを痛感する。確かに、いつも綺麗にしてあげてたし、女の子はいつもお洒落でないと〜と言い聞かせていた。その結果が、これだった。セレナ自身に悪気は全くなかったはずなのに。
 そして、自ら水たまりに飛び込んだ。マーイーカバケッチャの攻撃が襲い、倒れこんでしまう。もちろん服も顔も泥だらけに。けれどセレナの意思は固かった。汚れたって構わない、今までフォッコは自分を守ってくれた、だから今度は、自分が守る番だと。

 ……感動するシーンをぶった切って悪いが、フォッコがセレナを守ったこと、オレの記憶が正しければ1回なんですが。
 そしてこれは重要なんだが、何故これだけ動いて、弾かれて、アクションして、鉄壁スカートを貫けるのか。もう逆に感服だ。迫力ある動きとアングルに鉄壁スカートを組み合わせるのは、並大抵のことではないと思う。作画さん頑張った!


 ※画質を落としてお送りしています(笑)


 フォッコがセレナの想いを受け止め、自ら水たまりに入っていく。これでフォッコも、よごれを極端に嫌がることは無いはずだ。
  ムサシ「若い女優の芽を摘むのは大女優の役目よ〜」
  ↑そんな役目は無い……と思う。現実は知らないけど。でもありそうで怖い。まさか風刺ネタを入れているのか……?

 ここでポケモンでは珍しく、バケッチャが“やつあたり”を繰り出す。ムサシはゲットしたばかりだから辻褄が合うが、あえて“やつあたり”と言うのが気になる。今後、ムサシとバケッチャの絆が深まる話が合って、“やつあたり”が“おんがえし”になった!……って話が出てくるのだろうか。そんな気がする。
 モーションもそれらしい“やつあたり”に対し、フォッコが出したのは“かえんほうしゃ”。覚えるの早い。
 こんがり焼けかぼちゃが出来上がった後は、ピカチュウの“10万ボルト”で〆。


 バスローブ姿のセレナを出したことに衝撃を受けつつ、服洗うの早いなと思いつつ、ポケビジョンが完成。

 ……なるほど、フォッコ〜と鳴く部分はカットで、特別出演のピカチュウは画面の隅に申し訳程度で、リボン多いし、ドレス姿がグッと来た。
 これネットに上げていいのかなぁ……名前と顔が半永久的に残ることになるけどいいのかなぁ……と、アニメであっても心配してしまう自分がいる(ちょうどそんな小説を本館で書いたばかりでした)。しかも気軽に声かけて下さいって……何かの伏線になるのだろうか?

 ホルビーが耳で拍手してたのが若干可愛かったのは置いといて、やっぱりセレナは、サトシの感想が気になる様子。エルさんに対抗心あるのかな?
  セレナ「サトシは……どうだった?」
  サトシ「えっ……あぁ、すっげぇ良かったよ!」
  セレナ「ホントぉ……良かったね、フォッコ
 考えすぎかもしれないけど、考えすぎかもしれないけど、サトシの“えっ”と“あぁ”の“間”は何だよ。何か生返事のような気が……。それとセレナ、内心すごい喜んでそう。“ホントぉ”の部分は完全自分向けに喜んでる気がした。そこがまた可愛い。

 ラストは、実は作られていたシトロンver.
 ユリーカのアテレコで、発明アピール、女の子限定で話しかけてって……よくこれ編集OKしたなぁ。ホルビーハリマロンが喧嘩してカメラ倒れるという、まぁまぁ定番オチだった。

 ところで、一部では“このシーンいらなかった”という声が聞こえるが、それはどうだろう。
 気持ちとしては分かる。セレナのメイン回なのだから、終始セレナの話題で通したいと言うのは分かる。しかし、これは子供向けアニメであって、セレナファン向けのものではない。
 特に今回は、どちらかと言えば女の子向けの話であり、ラストにこうした“笑い”を入れることで、ポケモンアニメは毎回こうじゃないよ〜と、男の子へ向けて何かしらアピールした結果だと思う。
 長く続く子供向けアニメに恋愛を持ってきたことは大きな進化だが、それで小さい視聴者や男の子層が離れては元も子もない。こうした“配慮”を取るのが、今までと均衡を図る意味で重要なんじゃないだろうか。……まぁその結果、サトシのフラグクラッシャーを生み出してしまったのは皆さんご存知の通り(笑)


 ●総括
 ひっさびさに来たセレナ回は、もはやコスプレ、サトシへのアピール、セレナとフォッコの成長、そしてゲーム内ミニゲームの取り上げと言う、広い意味で重要回だった。と言うより、ファンサービス回?
 とりあえず可愛いセレナが見れて満足だと言うのは、大きいお友達にとって共通認識だろう。“かえんほうしゃ”を覚えたフォッコが、今後どう成長するのか、セレナのバトル方面の描写が増えるのか、ある意味転機になる回のはずだ。
 あとやっぱりフォッコの鳴き声かわいい。そして、7話のセレナ惚れ回、13話のセレナ勘違い回、そして21話の今回と、おおよそ7話に1回は我々に嬉しい話が来るようです。28話付近に期待大!!!



 段ボールクオリティと、懐かしのサブマスBGM。