ポケモンXY感想−5話目

第5話「ハクダンジム戦!華麗なるビビヨンの舞バトル!!」


 シトロン「サトシはジムがどこにあるか知ってるんですか?」
 サトシ 「もちろん知らないぜ!」
 こうも自信を持って言われると、清々しささえ感じる。

 ハクダンシティに入ったサトシ達。ジムへ行くと、出迎えたのはパンジーのエレキテルだった。ここで初めて、パンジービオラの姉だと知る一行。
 そしてビオラを見るなり、ユリーカが兄の嫁になって宣言。いや……まさかお嬢ちゃんがタケシのポジションだったとは……。想像すらしなかったユリーカの行動に苦笑しつつ、シトロンに同情したい気持ちでいっぱいだった。

 ジム戦は、やはりあのカットインで始まった。これからバトルは全て使うのだろうか。
 ピカチュウアメタマ。普通に考えればピカチュウで押し通せそうだが、アメタマは“ねばねばネット”を使い、さらに“れいとうビーム”でフィールドをアイスリンク化。足元おぼつかないピカチュウは、力を出し切れずに敗退する。
 初ジム戦くらいピカチュウに勝たせてあげてもいい気がする一方、ジムリーダーらしい強さを出していることは評価ポイント。

 2体目はヤヤコマで、アイスリンクと化したフィールドの影響は受けない。“かまいたち”と言うノーマルワザでアメタマを倒したことは置いといて、ゲットして間もないことを考えると、ヤヤコマはじめからある程度レベルが高かったと推測できる。


 一方セレナは、この勝負が付く少し前にジムに辿り着いた。バトル中のサトシを見つけ、嬉しそうに駆け寄るも、試合中なので見学スペースへと移動する。

 ヤヤコマアメタマを倒すと、隣のユリーカと両手ハイタッチ。凄かった〜とサトシを大絶賛。自然に溶け込んでるし、サトシ推しも読み取れるしで、本当にサトシに会えて嬉しいんだなと実感できた。


 ビオラビビヨンを繰り出し、勝負は1対1に。しかし“かぜおこし”で煽られたヤヤコマは、先ほどの“ねばねばネット”に引っかかって動きが封じられる。そこに直撃する“ソーラービーム”で、ヤヤコマは惜しくも敗れてしまった。

 すなわち、サトシの負けだ。
 どうも新地方の最初のジムは負けるのが定番らしい。
 強くなって再戦することをビオラに告げ、サトシは傷ついたピカチュウヤヤコマを連れ、急いでポケモンセンターを目指すのだった。

 このとき、声をかけられなかったセレナが非常に好印象。バトルに負けてしまったこと、ポケモンを心配するサトシ、久しぶりの再会。これらが渦巻いてかける言葉が無かったんだろうな。
 フィールドの側らには、サトシのバッグが置かれたままだった。

 会う口実、話す口実の作り方が非常に上手い。
 ポケモンセンターのフィールドで、自分の無力さを悔いるサトシ。少々気まずそうに、セレナは話しかける。

 「これ……、あなたのだよね……?」

 一言キッカケさえあれば良かったんだろうな。「オレ、サトシ」と言う自己紹介に対して、セレナの答えは「うん。知ってる!」。超笑顔で微笑ましい。
 私のこと覚えてる?……と言いかけたその時、回復完了のアナウンスが邪魔をする。引っ張るねぇ。

 ピカチュウ含めた自己紹介をしていると、ビオラが現れた。それは、サトシに特訓してあげるため。
 彼女のオンバーンの“かぜおこし”で、ビビヨン対策を考える、と言うものだ。

 しかし、上手くいかない。ピカチュウヤヤコマも、風に飛ばされてしまう。2匹をダイビングキャッチしたサトシは、このままで本当に勝てるのかと思い詰める……。
 この、本気で思い詰める、と言うかマイナス思考のサトシの姿は久々に見た気がする。それだけ成長したと言うことか。

 そんな中、セレナはサトシにハンカチを差し出した。そして、

 「あのさっ……覚えてる? 私のこと……」


 ……あれ? これポケモンだよなぁ?
 良い意味でポケモンらしからぬ展開。そして終わり方が上手い。これじゃあ来週見ずにはいられなくなるじゃないか。

 いわゆるラブコメ路線にポケモンが入るとは思ってもいなかったし、セレナは完璧にサトシに好意を抱いているしで、新鮮味が凄まじい。
 今後、この2人の関係は、どのような方向へ向かうのだろうか。

 ● 総括
  最後のセレナが可愛すぎてバトルシーンどうでもよくなった。