ポケモンXYZ感想−101話目 【 更新済み 】

 第101話(Z-08) 「踊れイーブイ! トライポカロン・デビュー!!」


 レンリタウンに到着。
 崖から流れ落ちる滝はレンリの特徴であり、原作ゲームとも共通だ。

  セレナ  「そして、トライポカロンが開かれる町……そう、あなたがデビューする町よ!」
  イーブイ 「いぶぃ!」
  

 イーブイ可愛い。

 ポカロンのマスタークラスまで、残すところ鍵はあと1つ。
 ヒヨク大会で失敗してしまったからこそ、怒涛の追い上げを見せたセレナ。
 果たしてこのレンリ大会で優勝するのだろうか。事前情報全くなしなので、本当に今回はどうなるか分からない――。


 さて、レンリタウンのポカロン会場は、大滝の真ん前、野外ステージだった。
 これはなかなか考えられてるなーと思う。と言うのも、レンリは自然と調和する町であり、そこにポカロンの大ホールは似合わないからだ。
 滝とセットになった自然味溢れるステージと言うのは、ここでは理にかなっているのだろう。

  イーブイ 「いっぶぅ……」

 そんな野外ステージを見て、圧倒されるイーブイ。そんな表情さえ可愛い。

  セレナ  「私もすごく緊張したなぁ。勿論、今もしてる。それに、すごくワクワクしてる。イーブイは?」
  イーブイ 「いぶぃ……?」

 こんな表情さえも可愛い。

  セレナ  「あそこで、たくさんの人にパフォーマンスを見て貰えるの。素敵でしょ?」
  イーブイ 「……ぶぃっ! いぶい!」
  セレナ  「やるわよ。イーブイには、フリーパフォーマンスで踊って貰うから!」
  イーブイ 「いぶぃ……!」

 セレナの励ましを受け、俄然やる気を出したイーブイ。可愛い。

 そして彼女の励ましは、イーブイの気持ちを考えたものだったと思う。
 単に「頑張れ」ではなく、自らがワクワクしているということ、沢山の人にパフォーマンスを見て貰えることを伝えることで、イーブイが“自分から楽しもう”という気持ちにさせることに成功したのだ。
 これまで3回のポカロンに出場し、勝手も楽しさも理解しているセレナ。こういった面でも、セレナのパフォーマーとしての成長が伺えた。


 さぁ、ポカロンは翌日。セレナたちはパフォーマンスの最終調整にかかる。
 そんななか、近くを白い高級車が通りかかった。

 ヤシオさん!
 第60話以降全く見かけず、51話ぶり・約10か月ぶりの登場である。久しぶりだが、それでもミルフィ&モナークには及ばない(2人は約14カ月後の再登場)。

 ヤシオはセレナのことを覚えていたようだ。
 ここで注目するべきは、ヤシオの脳裏に浮かんだセレナの記憶が、船着場での断髪時のものだと言うこと。ヒヨク大会の舞台で失敗した時の姿では無く、決意を新たにした、あの夜明けのもの――。
 そこを見るに、ヤシオはセレナに 少なからず注目しているらしい。そうでなければ、「髪を切って覚悟を決めた子」ではなく、「ヒヨクで失敗した子」と思われていることだろう。もしくは、ヤシオの記憶に留まっていないか。
 今回のポカロンをヤシオが観戦することは確定なので、彼女がセレナにどんな反応を見せるのか、大いに期待したい。



 その夜――。

 みなが寝静まる中、イーブイは、緊張からか、寝付けないのだろう。一人バルコニーに出て、夜空を見上げていた。足音の効果音と小動物のような振る舞い、鳴き声から表情まで全部可愛い。

 そんなイーブイを想い、ヤンチャムテールナーが起きてきた。
 イーブイの横に座って励ます2匹は、まるでお兄ちゃんとお姉ちゃんのよう。特にイーブイの頭を撫でるテールナーが可愛い。

 そうしたなか、セレナもバルコニーに出てきた。毛布をもって。
 そして、イーブイを囲むように、ヤンチャムテールナーと一緒に、座って毛布に包まる。

  セレナ  「緊張が取れるまで、こうしていよ。みんな傍に居るから、大丈夫よ」
  イーブイ 「いぶぃ……」

 可愛い。ただでさえ可愛いのにこの作画によって可愛さが極限まで引き出された破壊的な可愛さは半端ない。
 このシーン、ヤンチャムテールナーが兄と姉なら、セレナは母親だ。不安がるイーブイを優しく包み込んで安心させようとするさまは、まさにセレナの母性とも言うべきか。
 セレナのポケモンに対する想いは、サトシやシトロン、ユリーカとはまた違った良さがあると、改めて実感した。


 そうして迎えたポカロン当日。

 開会前だと言うのに、会場には既に大勢の観客が集まっていた。それを見て はしゃぐユリーカに迷子にならないようにと注意するセレナは、やはり良いお姉ちゃんである。

 とその時、どこからか聞き覚えのある声が。

  *** 「セレナー!」

 その図太い声(と足)は……!

 ネネだった。恐らくポカロン回において、一番「お呼びでない」キャラだろうと推測するが、果たして。

 久しぶりーと挨拶を交わすネネは、新たにゴチムをゲットしていた。
 いや久しぶりって言うか10話ぶりだけど、アニメ内では何日くらい経過しているのだろうか。

 そして驚くべきことに、このネネが。このネネが!
 あれからプリンセスキーを2本もゲットしたと言うのだ。それは即ち、ポカロンで2回優勝済みと言うこと。
 いや鍵0個だったヒャッコク大会からまだ10話しか経ってないけど、マジでアニメ内で何日くらい経過しているのだろうか。って言うよりポカロンってそんな頻繁に開催されてるんかい。

 考えてみると、ポカロン描写は第60話→80話→91話→今回101話と、明らかに駆け足になっている。
 サナも鍵を2個持っていると言うが、2回目の優勝描写は(確か)見ていない。そしてネネは言わずもがな。
 スケジュール的な仕方なさもあるだろうが、例えばポケビジョンに映すくらいでいいので、2人の活躍を見たかった。
 ……この調子だと、ミルフィも既に鍵を2個ゲットしているかもしれない。

 セレナとネネ、お互い鍵はラスト1個と言うことで、闘志を燃やす。決して格差社会とか言ってはならない。

 ……けどイーブイめっちゃ怯えてる! 可愛い!



 さてさて。
 大滝をバックに、ステージ上にも水を引いた斬新かつ自然味溢れるデザインのなか、遂に開幕、トライポカロン・レンリ大会。
 ポートタワーのようなデザインのVIP席には、やはりヤシオの姿が。今回は第60話と違い、少し笑みを浮かべている。それがセレナの演技を見れるからなのか、ポカロン界復帰後慣れたからなのかは、判別できなかった。

  ピエール 「ボンジュゥゥゥゥル、ポケモンをこよなく愛す、るカロスの皆さん。乙女の祭典、トライポカロン・ルーキークラス、レンリ大会が、優雅に華麗に始まります!」

 相変わらずよく分からないテンションの司会はさておき……

  ピエール 「私は、愛の夢先案内人、ムッシュ・ピッェェェェンルヌ!」

  「「「 ピエールゥゥゥゥゥ!!! 」」」

 なんでそこで歓声入った? しかも女性陣!

 いや確かにピエールは男だ。ポカロン界では珍しい男だ。けどピエールってそこまで人気なのか!? だって体全体が光るスーツだぞ!? 何か知らんけど光ってるんだぞ!?


 そんな衝撃的なピエールの一面は さておき、1次審査、テーマパフォーマンスが発表された。
 今回のテーマは、“魅せるポフレ作り”。単にポフレを作るだけでなく、その過程もアイデアを膨らませ、華麗に魅せるのだとか。
 そして審査方法も少し特殊で、これまでの“3人中1人進出”では無く、全員が単独で審査され、既定の得点に達したパフォーマー全員が、2次審査に進めるらしい。……すっごい時間かかる気がする。

 時間かかる気がするので、早速スタートする。
 参加者たちは工夫を凝らし、調理を楽しく魅せていく。そんななかで、フウジョ大会同様、やはり暴れるハリマロン。そんなにポフレを食いたいか。

  シトロン  「後でセレナにポフレ作って貰えるように頼んであげますから、もう少し我慢して下さい……」
  ハリマロン 「……マジ?」
  シトロン  「うん」
  ハリマロン 「正座で待つ」
  シトロン  「君って子は……」

 こういうところでポケモンの可愛さを出すのは、大橋脚本ならではだ。


 さていよいよ、セレナの番がまわって来た。
 観客席ではサトシたちが、控室ではイーブイも、セレナに声援を送る。

 アウェーだけど怯えないで応援するイーブイ本当可愛い。
 控室にはセレナは居らず、テールナーが付き添っているだけ。それでもこうして真っ直ぐに応援できるのは、イーブイが本気でこの大会に臨んでいるからだろう。
 花火で驚き、セレナに迷惑をかけてしまった前回ヒャッコク大会。少なからずイーブイは、その時より成長していた訳だ。

 そんでもってセレナ&ヤンチャムのポフレ作りがこちら。

 おいヤンチャムほとんど作ってねぇ!
 いやリズミカルに楽しむのもアリだけど、食器類をスプーンで叩くのは一歩間違えれば行儀が悪いと見られるぞ。
 ……ほら、なんかヤシオさんも無表情だし!


 しかしそんな心配は無用、セレナは きっちり合格した。

 抱き合って喜ぶセレナとヤンチャムもさることながら、手を取って飛び跳ね合うテールナーイーブイが凄く可愛い。もうホント可愛い。


 これにてテーマパフォーマンスは全て終了。2次審査、フリーパフォーマンスに進むメンバーが出揃った。
 フリーは夜の部として行われるらしい。
 野外ステージに加え、このような変則ルールは初めてだが、勿論セレナは動じない。昼食時にハリマロンにポフレを作ってあげるほど、気持ちには余裕があったのだ。

 一方……。

 だんだん本番が近づくプレッシャーからか、イーブイの元気はない。申し訳ないけどそんな姿も可愛いよ。

  サトシ 「食べないと元気でないぞ」
  セレナ 「この子、朝も食べなかったの」

 やはり緊張してるらしい。

  シトロン 「それじゃあ、オレンの実やオボンの実を混ぜて、食べやすいポケモンフーズにしてみますね」

 気が利くシトロン。オレンとオボンを“入れただけ”ということに突っ込んだら負けである。

  ユリーカ  「あれだけ練習したんだから、いつものように踊ればいいんだよ」
  イーブイ 「いぶぃっ!」

 あら可愛い、ほら可愛い。
 やはり食べることは重要だし、それに何より、メンバー皆から心配され、励まして貰えることに、イーブイの気持ちも幾分楽になったのかもしれない。
 これから始まる夜のステージで、全力を出せれば良いが……。



 イルミネーションが燈り、大滝もライトアップ。
 野外ステージと言えど、流石トライポカロン。舞台づくりは盛大だ。ところでこの辺のBGM、おなじみゲームOPのアレンジだろうか?

 パフォーマーたちの演技は順調に進んで行く。夜の野外ステージと言うこともあってか、ポケモンたちの演技が一層輝きを増し、ステージは華やかな雰囲気に包まれる。

 そうして暖められた会場で、セレナはラストを締めくくる。
 当然観客たちはヒートアップしている訳で……。

 あぁ……、イーブイ雰囲気に呑み込まれちゃってる……。
 初めての舞台、そして初めて大勢の前で見せるダンス。イーブイにとって、これほど大きな試練は無いだろう。


 一方VIP席のヤシオは、ここではセレナに注目。
 ヒヨク大会では1次審査で敗退してしまったので、セレナの実力を見るのは実質これが初めて。
 ……そう考えると、ヤシオにとって1次審査はオマケ程度の扱いなのかもしれない。
 ポケモンパフォーマーの演技と言えば、このフリーパフォーマンス。1次審査は大会ごとにテーマが変わるが、フリーは全て共通、即ち、どれだけ練習したかが“分かる”演技なのだ。

 ヤシオの目に映るセレナのパフォーマンス……。ここではかなり重要になってくる。
 そんな状況下、イーブイは圧倒されてしまっている。これはマズいか……。


  セレナ  「行くわよイーブイ!」
  イーブイ 「……! いぃぶぃっ!」

 ……いや、大丈夫だった。
 セレナの掛け声で、イーブイはハッとする。見よ、このイーブイの可愛くも前向きなキラッキラの瞳を。

 これまで(視聴者の見えない所で)必死に取り組んで来た練習の成果を見せる時。ユリーカの言った「いつものように踊ればいい」と言う言葉を思い出したのだろうか。セレナとテールナー共に、イーブイは舞い始めた。

 テールナーの炎のパフォーマンスの中心で、セレナとイーブイが踊る。
 彼女の元から大きくジャンプする動きは、野生時代からのイーブイのダンスを取り入れたものだろう。イーブイの可愛らしい活発さが際立っている。

 そしてテールナーの“かえんほうしゃ”の中を駆け抜けるイーブイは、本当に楽しそうな表情だ。思わず顔が綻ぶ可愛らしさだ。
 炎の輪くぐりなんてハードルが高そうだが、ダンスが好きだからこそ、なんの躊躇いも無く、こんなに楽しそうに実践できるのだろう。きっと多くの練習をこなしてきたに違いない。

 そんな楽しそうなイーブイの表情に、ヤシオも思わず笑みを浮かべる。
 演技の美しさは当然として、いかにポカロンの舞台を楽しむかも、きっと重要な判断材料なのだろう。特にセレナはヒヨク大会で大失敗をしており、その時の記憶から“演技を楽しめない”とヤシオに思われていたのかもしれない。
 ヤシオの笑みは、そんな不安が不要だったことへの安堵のように思えた。


 ……が。

 大きくジャンプして決めポーズを取ったイーブイの目に映ったのは、湧き上がる観客たち。
 ここまではセレナ&テールナーとのコンビネーションで演技に集中できていたが、いざ余裕が生まれた瞬間、この雰囲気に呑まれてしまった――。
 野生では絶対に経験することの無かった群衆の注目……、それはイーブイの平常心を無念にも奪う。

 そして次の瞬間……。


 テールナーの枝の上から足を滑らせたイーブイは、ステージに崩れ落ちてしまった。
 皮肉にも、ヒヨク大会のフォッコと同じように、右足からステージに崩れる形で――。

 驚くサトシたち。

 また控室でアクシデントを目の当たりにしたヤンチャム

 その場を注視するヤシオ。


 きっと誰もが、ヒヨク大会の失敗が思い浮かんだに違いない。


 観客たちを前に、ステージの中央でうずくまるイーブイ
 これもまた、あの時のフォッコと同じだった。


 しかし、違うことが一点だけあった。

 それは――。


  セレナ 「イーブイっ!」


 ――何を隠そう、セレナ本人だ。

 今ここに居るのは、ポカロンデビュー時の未熟のセレナでは無い。
 あれから旅を続け、ポカロンの場数も、練習量も、取り組む姿勢も、多くの経験を自分の糧にした、大きく成長したセレナなのだ。

 パートナーに、不安な顔は見せてはいけない。ましてや本番のステージ上。
 ヒヨク大会ではセレナもフォッコとうずくまってしまったが、そんな経験があったからこそ、今セレナは、イーブイに笑顔を向けることが出来たのだ。

 そしてイーブイは立ち上がる。
 セレナの前向きな笑顔を見て、ここで終わってはダメだ、セレナと一緒にパフォーマンスを成功させるのだと、前向きな気持ちになれたのだ。

 安堵するサトシたち。

 飛び跳ねるヤンチャム

 そして微笑むヤシオ。


 きっと誰もが、ヒヨク大会の失敗を乗り越えた、セレナの成長を感じたに違いない。


 セレナとテールナーで炎の燈った枝を投げ合い(地味に凄い)、その間でイーブイが舞う。
 フィニッシュはテールナーの“だいもんじ”。セレナとの絆で習得した大技は、会場内を煌びやかに彩った。

  セレナ  「フィニーッシュ!」
  テールナー 「てななぁ!」
  イーブイ 「いぶぅぅぅい!」

 やり遂げた……初出場のイーブイが、やり遂げたのだ!
 失敗なんて気にならないほどの演技を、イーブイは魅せてくれたのだ!

 それはとっても素晴らしいし、自信をもって誇れることである。
 が、やはりイーブイは落ち込んでいた。本番の大舞台で失敗してしまい、セレナに、テールナーに、ヤンチャムに、迷惑をかけてしまったのだから。

 こんな落ち込んだ姿をもグッとくる可愛さのイーブイを、セレナはそっと抱き上げた。

  セレナ  「大丈夫よ。それよりどうだった? 初めてのパフォーマンス、楽しかった?」
  イーブイ 「……ぶいっ!」

 規格外の可愛さに思わず頬が緩む。
 あぁイーブイ、楽しかったんだね。失敗はしたけれど、演技は楽しめたんだね。
 デビュー戦でイーブイが楽しめたことこそ、今大会の大きな成果ではないだろうか。


 そうして迎えた結果発表。

 残念ながら、セレナは優勝を逃してしまった。獲得票数が映らなかったのでどれだけの点差、順位だったかは分からないが、きっと今回は、“順位よりイーブイのデビュー”が大切なのだと、暗に示したかったのだろう。


 優勝者は、ムサヴィことムサシ。初優勝だ。
 パンプジンは普通に喜んでいたが、ニャースソーナンスが号泣してたのが印象的。この2匹はムサシとの付き合いも長いので、喜びも格別なのだろう。
 コジロウもまた、応援団長さながらの勢いで盛り上がっていたし、本当、ロケット団の仲の良さは微笑ましい。悪役辞めればいいと思うの。

 演技を見直してみると、ムサシの優勝は納得だった。
 フリーでは、ムサシお得意の体を張ったパフォーマンス。これはポケモンとの信頼が無ければ(危なっかしくて)出来ない業だ。ポフレ作りも、ムサシほとんど何もしなかったが、ポケモンが作り、それを解説すると言うのは面白い。ニャースの小判をアクセントにしたポフレと言うのもユニークだった。



 閉会後、セレナに抱かれるイーブイは、落ち込んでいた。……いや、すっごく可愛いんだけど。

 演技直後の落ち込みからは脱し、ポカロン自体は楽しめたようだが、優勝を逃したと言う現実から、責任を感じているのだろう。……いや、それでもすっごく可愛いんだけどね。
 
  サトシ  「イーブイ、気を落とすなよ。デビュー戦にしては上出来だったぜ!」
  ピカチュウ 「ぴかぴかぁ」
  イーブイ 「いぶ……」

 シュンってなってるのすっごく可愛いんだけどこれどうすればいいんだろう。


  セレナ  「イーブイ。大事なのは失敗で諦めないこと。クヨクヨしてても始まらないよ。みんなも手伝ってくれるって」

 セレナの成長が感じ取れる言葉の中には、サトシから学んだであろう“諦めないこと”が含まれていた。それが自然と口に出る当たり、セレナはやはり、サトシの影響を受けているのだろう。

 そして、みんなが頷いた。

 イーブイは一人じゃない、こんなに沢山の仲間が付いている――。それだけで、イーブイは再び、前向きな気持ちになれたようだ。

 第91話でもイーブイは感じたであろう、仲間の素晴らしさ。
 野生育ちで人見知りのイーブイにとって、助け合い、励まし合える存在と言うのは、きっと心に響くものがあったに違いない。
 そしてそれは今も。セレナとテールナーヤンチャムをはじめ、メンバー皆が、イーブイを応援している。これほどまで心強く、暖かいこと、イーブイは喜んでいるんじゃないかな。


  セレナ  「次のトライポカロン、頑張ろうね、イーブイっ!」
  イーブイ 「いぶぅぅぃ!」


 セレナが成長したことで、イーブイも大きく成長した、トライポカロン・レンリ大会。
 イーブイの性格的不安はあるけれど、次のポカロンでは、もっともっと成長したイーブイの姿を見れることだろう。

 残すプリンセスキーは残り1つ。
 前向きで頑張るセレナとイーブイたちに幸あれ!


● 総括
 ツッコミどころは多々あったが(主にネネ)、イーブイのデビュー戦としては、惜しくも敗れたものの、なかなかの結果だったように思う。また、全体の演技を見れば、ムサシの優勝は順当だっただろう。
 ところで今回、久しぶりにヤシオが登場した。セレナの成長、イーブイのデビューより、ヤシオがセレナに光るものを見つけた――、そんな描写こそ、今回の最重要ポイントと言える。果たして今後、彼女がどのような立ち位置となるのだろうか。


● 次回ひとこと予告
 → 今回喋らなかった分、次回はプニちゃん頑張ります。


● 余談
 偶然見つけた第60話の英語版を見たところ……、牧口さんって上手いんだなぁと感じた。特にセレナが泣きだすシーン(リンク省略)。


● おまけ
 あっさりレンリタウン到着。この先どのように動くかで画像の見直し必須か――。


◆ 感謝
 上のマップを、アニメまとめサイト「あにこ便」様が紹介して下さいました。
 ありがとうございました。
 【 http://anicobin.ldblog.jp/archives/47243738.html