ポケモンXY感想−26話目

第27話「フラベベと妖精の花!」


 ここで皆様に、残念なお知らせがあります。
 アニメ公式サイトで、数話先までの放送予定が更新されました。それによると、どうも29日のスペシャルからコルニ編に入るようです。それは即ち、本来の24話であるクズモー回が、当分の間、放送されないと言うこと。
 件の事故については大変痛ましく、韓国だからと言って非難することはあってはなりません。ですが、船舶会社は事故船の危険を把握していたほか、オーナーが出頭命令を無視しているなど、一番の当事者が責任逃れに走っている状況を見ると、一日本のアニメがここまで敏感に反応するのもどうだろうと考えさせられます。


 ユリーカの髪が纏まらない。ニョロモ手鏡とオタチのブラシで悪戦苦闘する姿を見ると、あぁ、ユリーカは女の子なんだなと実感できる。
 そんなユリーカの髪をイメチェンしてあげたのは、他でもないセレナ。一人っ子なのに良いお姉ちゃんキャラしている。
 そんな時、風に乗ってフラフラ現れたフラベベ。ユリーカの花のような髪飾りにとまった訳だが、ユリーカは“私がお花みたいに綺麗だから〜”と上機嫌。今日のユリーカは女の子らしくて可愛らしい。

 ここでキープされるかと思いきや、フラベベにはトレーナーがいる模様。近くの町で聞き込みしようと向かった先で、おじいさんが突然、ユリーカに抱き付いた。……まぁ抱き付く先はフラベベのはずなのだが。


 ここの、うちの妹になにじとんじゃわれー、みたいなシトロンがまたなんとも。
 どうやらフラベベは、このおじいさん夫婦のポケモンらしい。夫婦はフラベベを可愛がって平和に暮らしていたのだが、ある日、おばあさんが倒れてしまう……。



 おいやめてくれ。ポケモンでそういう話はやめてくれ。しかもニャスパー回で“死”を扱ってる以上、このおばあさんが亡くなりそうで怖い。

 結果的に、おばあさんは入院で済んだため、ひとまず安心。だがそれ以降、フラベベは行方不明。この時、自分の花を無くしてしまったらしい。
 おばあさんは治療は終わっているのだが、元気が戻らないらしい。きっと気持ちの問題だろう。自分にも経験があるが、特にお年寄りは気持ちで負けてしまうとなかなか回復しないものだ。

 で、あばあさんを元気にするには、やはりフラベベと会わせるしかなく、おじいさんはフラベベを探していた――。


 結局のところ、フラベベがユリーカにとまったのは、髪飾りがフラベベの以前持っていた花に似ていたからで、それを科学的に説明が付くと言い切ったシトロンはユリーカの幻想ぶち壊しだ。まぁ、下に兄妹がいるとからかいたくなる気持ちは分からなくもないが、この時のシトロンは、真で言ってたから笑えない。ユリーカ可哀想に……。

 フラベベの持っていた花=妖精の花を探し出し、病院へ向かうと約束したサトシたち。
 おじいさんと別れ、まずはポケモンセンターフラベベを回復。ジョーイに妖精の花について聞き込みし、生息域と思われる場所へ移動開始。
 それを、穴あき新聞紙と言うどこか懐かしい描写で盗み見ていたロケット団。実は新聞には、こんな仕掛けがあった。

 細かい描写にも力を入れている表れだ。特に日付。まだ5月だと明示しておき、水着回を先延ばしにする魂胆かと考えてしまう自分は、そうとう心が汚れていると思う。



 サトシたちは町を出る間際、明らかにロケット団と思われるツアーガイドと遭遇した。語尾に「ニャ」を付けるハイテンションな3人組。
 ご機嫌ニャンニャン観光妖精の花探しツアー、先着4名無料らしい。
 ニャースは分かりそうなものだが、これムサシは分からない! 何これ……髪型でここまで変わるって言うのかよ!?
 それよか、ポケモンセンターでサトシ達を見送ったあと、よくこんな短時間で準備できたなおい。

  サトシ「とにかく、今は時間が無いんだ。ツアーに参加して、妖精の花を探そう!」
  シトロン「ですニャ!」
 おいシトロン今なんつった!?
 語尾伝染担当はバトルシャトー回もあって同様セレナだと思っていたのところにこれだ。しかも割かし真で発する当たり、笑うより驚く方が強い。

 先着4名無料なのに、その4人でツアー締切と言うお決まりパターンに誰も突っ込まないことは置いといて、1時間歩くであろうと言われていた割に、あっさり花の生息域に到着。どれくらいあっさりかと言うと、背景に町が見えているほどである。あぁ、ここでロケット団ピカチュウ達を奪うのか。

 ……と思ったら、花があっただと?
 話の流れから、明らかにここに花は咲いていないと思ったが、崖の一角に一輪の花が咲いていた。なぜあんな場所に。
 ここでロケット団がニヤッとする。……まさか、ここにあることを知っていて案内したのか? だとするとホント、どうやってあの短時間で事前調査したんだ!?

 早速サトシが取ってこようとするが、フラベベ自身が花に近付かなければいけないとのこと。しかし、花を失っているフラベベに、そんな体力は残っていない。
 そこでユリーカは、自分がフラベベと一緒に崖を登ると言いだす。前回の崖登りでハリマロンのつるのムチ&シトロンのエイパムアームを使ったことは、……そっとしておこう。

 危なっかしく崖を登るユリーカと、それを見守るサトシたちの背後では、ロケット団が不審な動き。

  ムサシ「さぁ、みんなが気を取られている今がチャンスニャ」
  コジロウ「ピカチュウをゲットするニャ」
  ニャース「任せるニャ」

 ……いや、もう語尾はいいから。

 そして捕まるピカチュウ。やっと気付くサトシたち。

  サトシ「ロケット団! お前たちだったのか!」
 アレだよね、アニメだから気付かないふりしてただけだよね? コジロウとかそのまんまだったもんね?

 ここからバトル開始!
 ケロマツフォッコハリマロン。恐らく初なんじゃないだろうか、この3匹のそろい踏み。

 ……が、ソーナンス無双勃発。
  ムサシ「お願いソーナンス!」
  ムサシ「はいもう1回〜!」
 ムサシ、ノリノリである。そしてそのせいで、1発も攻撃を当てられない。3人とも避けろと無茶難題を振りかける中、ついにフラベベが回復! みんなのピンチを知り、ふわふわと動き出すと、ロケット団たちに向かって、何やら粉のような波長のようなものを振りかけた。


  ムサシ「いいにほ〜い」
  コジロウ「なんだかぁ、穏やかな気持ちになってきたぞぉ」

 おい特にコジロウその言い方は何だ!?

  ニャース「何をしてるのニャ! 止めを刺すのニャ!」
  コジロウ「そんな物騒なことを言ってはいけません」
  ムサシ「そうよぉ〜戦いなんて〜野蛮だわ〜」

 フワフワしてる! この2人フワフワしてる!
 口元を押さえていたニャースも、2人にその両手を解かれ、フワフワモードに。

  ムサシ「それで〜どぉするの〜?」
  コジロウ「ピカチュウを〜放してあげましょぉ〜」
  ニャース「良いですニャ〜」

 そして解放されるピカチュウ
 どうやらこれはフラベベの花粉の効果。気持ちをリラックスさせる効果があって、敵の戦意喪失に繋がるらしい。なるほど。
 フラベベが元気になり、ピカチュウが解放されれば、ロケット団に特に用は無いと言ったところか、サトシたちは、フワフワしてるロケット団をまさかの放置! 急いで病院へと向かった。

  ロケット団「今日は何だか良い感じ〜」
 まさかの良い感じ締め! 無印映画ではおなじみの締め方だが、アニメでやるのはレアパターンではないだろうか? 少なくとも自分の記憶には……無い気がする。

 そしてここ一体のシーンのBGM、どこかで聞いたことがあると思ったら、BWDa編のメロエッタの歌だった。XY編に入ってから登場BGMが豊富で、アレンジ元を探すのもなかなか面白い。


 病院に到着したサトシたち。病院の看板がカプセル薬マークだったが、そこは赤十字だろうよ。
 フラベベをみたおばあさんは大喜び。元気な貴方を見て、私も元気になれそうよ、と。やっぱり長年付き添ってきたポケモンと言うのは、単にいるだけで元気をくれるものだ。

 それを見て悲しげに微笑むユリーカ。
 おじいさんとおばあさんに感謝され、悲しくも照れくさそうに応えるユリーカ。
 最後に目一杯の笑顔を見せて、フラベベにさよならするユリーカ。

 あぁ、何だろう。最初はキープしたいと言っていたのに、フラベベの役割、そして自分とフラベベがここで別れなければいけないと、幼いながらきちんと理解しているんだな。


 病院を後にして、やっぱり寂しげなユリーカ。こんな幼い子にとって、自分に懐いてくれたポケモンとの別れは辛いだろう。今にも泣きだしそうだ。

 しかし、デデンネが肩に飛び乗り、優しく頬ずり。それで吹っ切れた感じのユリーカは、元気よく、サトシ達とともに次の町を目指すのであった――。


 ● 総括
 ユリーカの成長が垣間見れた日常回。デデンネが珍しく良い仕事したと言うと野暮だが、ユリーカが連れていて意味を成す役割を果たした。そしてユリーカ、よく泣かなかったね。
 ニャスパー回に続き、とてもウェイトの高い日常回だった。やはりXY編は一味違う。