ポケモンXY感想−66話目
第66話 「ミアレシティ走査線! シトロイド対ブラック・シトロイド!!」
ミアレに戻って来たサトシ達。
ジム戦の準備は大丈夫かとセレナに聞かれれば、サトシはバッチリと答える。長かった第9話の約束が、ようやく果たせるときが来た。
シトロンと対面し、たまらず飛びつくユリーカ。やっぱりこの2人は仲が良い。
シトロン 「ユリーカ、元気だったかな?」
ユリーカ 「うん! お兄ちゃんも元気そうで良かった」
前回(昨日)元気よく爆発してましたもんねぇ。
ユリーカ 「お兄ちゃんがいなくなってからね、い〜ろいろあったんだよ〜。シルブプレー! も、た〜くさんしてきたの!」
シトロン 「ユリーカ落ち着いて。お話しは後で聞くからね」
こう、シトロンと会えた喜びを体と言葉でいっぱいに表現するユリーカの子供らしさ、それを宥めるシトロンの大人っぽさが、ほんの数秒でとても上手いこと描かれていた。
ユリーカ 「お兄ちゃんが居なくても、もう1人で寝れるよっ。……セレナと一緒に。ねー!」
セレナ 「ねー!」
おい可愛いぞこいつら。そして見守るサトシが相変わらずイケメンである。
そしてセレナはシトロンに、進化したテールナーを紹介した。
もういっつも思うのだが、テールナーの鳴き声が可愛くて仕方ない。フォッコと同じはずなのに、こう……、成長してなお幼い声と言うのが非常に そそられる。
シトロン 「フォッコも可愛かったですが、テールナーも美しいです。ねっ、ハリマロン」
ハリマロン 「りまりまっ」
第21話。エルのフォッコには目をハートにしたハリマロンだが、セレナのフォッコには特に反応なし。テールナーに進化しても、勿論特別な反応なし。
……お前、適当に相槌打っただろ(笑)
そしてサトシも、進化したヌメルゴンを紹介した。セレナに合わせたという意味合いもあるだろうが、バトル前に予め手の内を明かす当たり、正々堂々勝負しようとするサトシの心意気が伺える。
いざ、シトロンとのジム戦の始まりだ。
……オープニングのヌメイル、ヌメルゴンに進化してへんがな!?
そしてCM挿入箇所が変わっちょる! 新年度に入ったからかな?
で、ジムフィールドに入り、シトロイドも審判に立ち、セレナはテールナーとヤンチャムを出して観戦モード突入しているにも関わらず、突如ジュンサーが現れた!
ジュンサー 「シトロイド、あなたを逮捕します!」
逮捕状まで請求してのシトロイド逮捕発言!
理由は知らんけど何故シトロイドに!? 仮に逮捕されるんならPL法でシトロンになるんじゃないか!?
……という真面目なツッコミはさておき、警察に拘置されたシトロイド。サトシ達は、その理由をジュンサーから聞いた。
ジュンサー 「ミアレでは、変わった事件が起きているの。三ツ星ホテルの看板の星が取られてしまった事件……」
心底どうでもええ!
ジュンサー 「高級ブティックのマネキンが、全部水着姿で逆さになっていた事件……」
おい待てぃ!
一つ言わせて貰うと、アニポケXY編は、水着の扱い方がおかしい!
これまでさんざん海沿いを旅しておきながら水着に着かえることは無く、ようやく出たと思ったらEDの小さなワンカット、期待を込めた第49話はユリーカとゲストの小さい子たちに留まるし、今回はコレだ。
要するに何が言いたいかと言うと、アニポケ本編でのセレナの水着はまだか!?
で、どうやら監視カメラにシトロイドっぽいロボットが映っていたのが、逮捕の決め手なんだとか。
ロボットの頭に凹みが無いとシトロンが訴えるも、鮮明な画像では無いので判断できず、シトロンがアリバイを証明しようにも、身内の証言に証拠能力は無いと突っぱねられる。このあたりの遣り取りが妙にリアルだ。
警察を後にしたところで、久々にリモーネが登場。
それを見て「パパー!」と飛びつくユリーカ。今日のユリーカは子供の可愛らしさで溢れている。
リモーネもシトロイドを心配して駆けつけたようだが、ここで、何の脈略も無く、パンジーも合流した。
2人ともセレナの髪型と服装について何か言ってあげて!
聞くところによると、パンジーも、今回のよく分からない怪事件を追っていたらしい。で、何故だかバシャーモ仮面が関係してるんだとか。
どうやらリモーネも、今回の事件を追っていたらしい。街の平和を守るバシャーモ仮面。何となくグライガーマンを思いだす。
パンジーの助言から、シトロイドそっくりのロボを造るために設計図が盗まれていないかを調べることに。こういった的確な判断が出来るのは、流石ジャーナリストといったところか。
シトロイドの設計図は、プリズムタワーのコンピューターに入っており、調べてみると、不正アクセスの痕跡が!
シトロン 「シトロイドの設計図がコピーされてます!」
セレナ 「やっぱり、パンジーさんの言った通りだ」
なおもコンピューターを調べるシトロンは、不正アクセス元を辿る。
引っ掛かったのは、ミアレ大学ロボット工学科のサーバーに繋がった、1台のパソコン。その中を確認すると、シトロイドのプログラミングのコピーの他、シトロイドそっくりのロボット――ブラックシトロイド(Black-Cit-Roid)のデータが。
パソコンの中にはその他、倉庫と美術館の見取り図も。そしてまさに今、その倉庫でBCRが悪事を働いていた。
▲ こんなロックマン見たことある
シトロンの得た情報(ミアレ大学への逆不正アクセス)、そしてシトロイドが拘置中に事件が起こったとのことで、シトロイドの無罪は ひとまず確定した。
そして、ミアレ美術館の見取り図があったことから、シトロイドを加えたサトシ達も、美術館の警備に参加することに。それでいいのかカロスの警察?
夜。
ミアレ美術館に現れた謎の影。その正体はほかでもない、シトロンのコンピューターに不正アクセスしてプログラミングを盗み出した、ミアレ大学ロボット工学科の教授、ベルモンドだった。
悪い顔!
シトロン 「シトロイドのコピーを作って、何をするつもりですか!?」
海馬 「そのロボットを犯罪者に仕立てるのさ」
シトロン珍しく激おこ。
海馬 「私は一番良いロボットを作る。シトロイドを一目見たとき私は分かった。彼はまだ未完成! だから私が彼を補完しようと思ったのだぁんぬふっ! そしてつぅいにでぇきたぁ……最高のロォボットが! それがこのBCRだぁ!」
なんでもいいけど何やねんその喋り方!?
シトロン 「そんなことありません! シトロイドは僕が作った最高傑作です!」
海馬 「んんぬふふっ……しかしシナリオが狂ったよ。事件を起こしたシトロイドを、BCRが捕まえて事件を解決すると言う筋書だったが……こぉぅなったら直接対決だ。どっちが本当に最高のロボか!」
シトロン 「悪いことをするために科学の力を使うなんて許せません。受けて立ちます!」
いざ、バトル開始!
……そこポケモンバトルかよ!?
もっとこう……ロックマン的なバトルを期待したんだけど……。ポケモンバトルでロボットの何を競うって言うんだよ!? 人工知能か!?
しかしながらBCRの戦法は、ポケモンのことをまるで考えていない、とても褒められるものでは無かった。
当のベルモンドも、バトルは勝つことが一番であり、BCRのプログラミングも、そのようになっているんだとか。
シトロン 「パートナーであるポケモンのことを一番に考えることが、優秀なポケモンバトル用ロボットなんです。シトロイドのように!」
シトロンが目指すロボットと人間の共生、すなわち科学と人類の共生が、この場で語られたような気がした。
それは単にバトルロボだからではなく、人間として、トレーナーとして、ジムリーダーとして、ポケモンに間違った接し方をしていたベルモンドを許せなかったのだろう。ポケモンをバトルの道具としか見ていない、このベルモンドを――。
その時、ロケット団が登場してシトロイドとBCRを奪おうとしたが、バシャーモ仮面が現れて撃退される。登場時間約1分半。
▲ 割かし何の脈略も無くパンジーが再登場。どうやってここを調べ当てた!?
ロケット団撤退後は、ベルモンドとシトロン、人間同士のポケモンバトル。
しかし、やっぱりと言うか、BCRへのプログラミング同様、ベルモンドはポケモンんことを全く考えない、捨て身の戦法でかかってくる。
シトロンもそれを読んでいたようで、レントラーに適切な指示を出し、ベルモンドのジバコイルを撃退した。バトル時間約50秒。
シトロン 「あなたのバトルは、BCRとのバトルで学習しました。だから予測できたんです。もっとポケモンもロボットも、大事にしてあげてください!」
シトロンはベルモンドに、淡々と、しかし強い口調で言い放った。これぞジムリーダーの貫録と言ったところか。
このシーンから読み取れるのは、シトロンの“成長”。
サトシから教わるばかりだったシトロンは、自分を見つめ直すべく、一人ミアレに戻って特訓していた。それが今回、シトロンは、ベルモンドに対してだが、“教える立場”に立てたのだ。バトルにおいても、科学においても。
これだけで、シトロンが自分を見つめ直し、自分の言動に自信を持てるようになったことが伺える。
ベルモンドとのバトルを彼の戦法を予測し、見極めることが出来たのも、分析を得意とするシトロンの長所が、より伸びた印象を受ける。
ジム戦を前に、大きな弾みを付けたシトロン。
それは、彼のモチベーションと言う意味合いでもあり、視聴者に対しても、シトロンが万全の体勢でジム戦に挑める――、第62話で見せたような迷いは もう無いと、明確にアピールするものだった。
バシャーモ仮面ことリモーネは、サトシとシトロンのバトルの健闘を祈り、去って行った。ついでにパンジーも。
リモーネ 「シトロン。ジム戦を楽しみにしてるぞ。サトシ君を迎えて、男と男の約束を果たす時が来た。思いっきり、自分をぶつけて来い!」
……良いお父さんや。
そんなお父さんを招待しないままジム戦を始めようとしたシトロンは、少し反省するべきだと思う(笑)
翌朝。
ジム戦前の景気づけと言うことで、朝食は豪華。
サラダにメロン、そして、サンドウィッチ。コロッケサンドと卵サンド、野菜サンドの他、いったい何肉を使っているのか、ハムサンドも発見。ポケモンで肉料理を探すのは地味に楽しい。
食べながら徐に朝刊を取り出したシトロン。そこには、シトロイドが犯人を検挙して街を守ったとの記事が。
セレナ 「それ、パンジーさんが書いた記事ね!」
そこでパンジーを持ってくるか! あとこの2人すっごく絵になる。
シトロン 「これで一安心です」
サトシ 「それじゃあ今日こそ!」
シトロン 「はい。ジム戦ですね!」
ようやく準備は整った。
リモーネも楽しみにしていたジム戦で、両者は何を思い、何を学ぶのだろうか。
シトロンがサトシに教えること……、そして、リモーネがシトロンに教えることも、もしかしたらあるかもしれない。
これまで旅してきた者同士、お互いをよく知る状態でのジム戦は、案外XY編が初めてだ。
大きな区切りとなるであろう大一番、そのバトルの火蓋が、いま、切って落とされる!
謎のシトロイド推しで〆。
● 総括
なかなかに久々の、自然体で見れた日常回。第56話以来だろうか。
身内の証言は参考にならない点や、コンピューターへの不正アクセスなど、一捻り加えられた設定・脚本が取り入れられると、ポケモン世代としては ついつい見入ってしまう。
ひとまず次回予告の迫力に全部持って行かれた感じだが、たまの日常回だからこそ良いモノもある。リモーネやパンジーも再登場し、ジム戦の準備は万全だ。
●おまけ1
今年のアニメ内映画推し、早くもスタート。
● おまけ2
ミアレシティ到着。